アーティスト・クロストーク

記憶を呼び戻すための旅#1

2022年12月12日

記憶を呼び戻すための旅#1

▶︎日時:2022年12月18日(日) 15:00〜17:00(開場:14:30)

▶︎会場:プラザハウスショッピングセンター3F AESTHETICA アステティカ

▶︎参加無料 定員30名(事前申し込み制)
こちらの専用フォームよりお申し込みください。

▶︎オンライン配信 こちらのチャンネルよりYouTubeでライブ配信を予定しています。お申し込みなしでご覧いただけます。

▶︎プログラム
第1部 パンソリを聴く〜新作パンソリ「にんご」
安聖民(パンソリ唱者)、趙倫子(鼓手)

第2部 トークセッション「芸能を通して〈語りの場〉を開く」
安聖民、趙倫子、姜信子(作家)、山内明美(宮城教育大学准教授、歴史社会学)

▶︎趣旨
朝鮮半島の伝統芸能、パンソリ。「パン」とは人々が集う場、「ソリ」とは音を意味する。
歌い手一人、鼓手一人。その歌声と太鼓の音がひとたび鳴り響けば、森羅万象と喜怒哀楽が響き合う想像力豊かな物語の世界が立ち現れる。それは歌い継がれてきた古い物語の記憶を呼び戻す旅でもある。
歌の調べに耳を澄まし、物語に没入し、そして思わず「かけ声」を発するとき、その場に集う私たちの心は共鳴する。物語を歌い演じる芸能とは、その場所と時間を、想像上の、そして現実の他者と「共に生きる」芸術実践であるといってもいい。
歌うこと、物語ること、そしてそれを共に体験するということ。それらのことを通して、私たちは「今」、何を感じ、考えることができるのだろうか。[企画 呉屋淳子、向井大策]

▶︎出演者プロフィール
[安聖民]パンソリ唱者。大阪市生野区生まれ。私立関西大学文学部史学・地理学科卒。1998年韓国留学。2002年漢陽大学音楽大学院国楽科修士課程修了。韓国国家重要無形文化財第5号パンソリ「水宮歌」技能保有者・南海星先生に師事。2016年履修者認定。2013年第40回南原春香国楽大典・名唱部にて審査員特別賞受賞。2016年「水宮歌」完唱公演(大阪/ソウル)。2019年「興甫歌」完唱公演(大阪)。

 [趙倫子]パンソリ鼓手および創作パンソリ脚本担当、韓国語講師、翻訳家。大阪府大東市生まれ。京都外国語大学外国語学部日本語学科卒業後、韓国釜山に留学。東亜大学校日本語日本文学科修士課程修了。創作パンソリに、済州四・三事件を題材にした『四月の物語』、ホ・ヨンソン詩集『海女たち』を題材にした『海女たちのおしゃべり』がある。訳書にホ・ヨンソン詩集『海女たち』(新泉社)、ファン・ソギョン『たそがれ』(クオン)。(ともに姜信子との共訳)

 [姜信子]横浜生まれ。路傍の声に耳傾けて読む書く歌う旅する日々にはじまって、近年は「口先案内人」と称して芸能者たちと小さな「語りの場」を開くことを試みたり、韓国文学翻訳に挑んでは行間で溺れたり。著書に『生きとし生ける空白の物語』(港の人)『現代説経集』(ぷねうま舎)『はじまれ、ふたたび』(新泉社)等。訳書に『あなたたちの天国』(李清俊みすず書房)『モンスーン』(ピョン・ヘヨン白水社)等。

 [山内明美]1976年、宮城県生まれ。宮城教育大学教育学部准教授。専攻は歴史社会学。日本近代の文化的政治のかたち(それを私は”The Rice Nationalism”と呼んでいる)について、周縁とされた(ている)東北地方(旧植民地地域、蝦夷地/北海道も含む)をテーマに研究して来た。先住民の暮らす土地、津波や地震のこと、そして原子力発電所のこと。無力感でいっぱいの日々のなかで、歌や踊りがなぜ必要なのかを知ることにもなりました。著書『こども東北学』(イースト・プレス)、姜信子さんとの共著『忘却の野に春を想う』(白水社)他。

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